特集 腎性貧血治療の課題と対策―HIF-PH阻害薬,ESA,鉄剤をめぐって
2.一般論としての貧血治療の必要性
下山 皓太郎
1
,
小林 賛光
1
,
山本 裕康
1
1東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科
キーワード:
腎性貧血
,
心腎貧血症候群
,
高齢者の貧血
,
貧血治療
Keyword:
腎性貧血
,
心腎貧血症候群
,
高齢者の貧血
,
貧血治療
pp.119-124
発行日 2022年2月10日
Published Date 2022/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002033
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CKD患者,高齢者を日常的に診療する腎臓内科医や透析スタッフにとって貧血は頻繁に遭遇する疾患であり,病態や治療を理解しておく必要がある.貧血はCKDや心不全などさまざまな疾患が複雑に関連しているため,多角的に病態を把握することがポイントとなる.概念の一つとして「心腎貧血症候群」を本文に紹介する.貧血は患者の生活に影響するだけでなく,低酸素による臓器障害を意味するため,予後にも強く影響することがわかっている.治療としては輸血,鉄製剤,ESAなどがあり適切な介入により臓器保護効果をもたらすことができる.ただし,ヘモグロビン(Hb)のターゲットや治療方法選択には現段階では結論が出ていないため注意が必要である.
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