特集 CKD・透析患者の最近の知見による体液管理
4.体液過剰の疫学(国内外)・患者予後(1)慢性腎臓病
磯﨑 雄大
1
,
和田 健彦
1
,
深川 雅史
1
1東海大学医学部付属病院腎内分泌代謝内科
キーワード:
心腎症候群
,
生体インピーダンス分光法
,
貧血
Keyword:
心腎症候群
,
生体インピーダンス分光法
,
貧血
pp.1109-1114
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001886
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慢性腎臓病(CKD)患者において体液量過剰は高頻度にみられる異常所見であり,不良な生命予後と関連するとの報告が国内外で多くなされている.本稿では,CKD患者における体液量過剰に関する疫学データとともに,高血圧発症の機序・生命予後・腎予後への影響・貧血への影響などについて述べる.塩分摂取過多・体液量過剰・高血圧は互いに密接に関連する事象であり,適切に体液量および血圧を管理し,心・腎イベントを回避することは全世界に8億5千万人存在するCKD患者の予後改善につながる可能性がある.このために,さらなる良質な疫学データと病態および治療に関する知見の蓄積が必要である.
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