慢性腎臓病 CKDキャンペーンをめぐる話題
国内外のCKDに対するエビデンス 貧血
永野 伸郎
1
,
巽 浩幸
1キリンビール医薬カンパニー 学術部
キーワード:
Erythropoietin
,
Hemoglobins
,
心臓血管疾患
,
腎臓疾患
,
貧血
,
慢性疾患
,
臨床試験
,
Darbepoetin Alfa
Keyword:
Darbepoetin alfa
,
Cardiovascular Diseases
,
Anemia
,
Chronic Disease
,
Clinical Trials as Topic
,
Erythropoietin
,
Hemoglobins
,
Kidney Diseases
pp.58-62
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007246387
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貧血は、慢性腎臓病(CKD、本稿では保存期に限定)の進行過程の早期より発症する。貧血は、腎機能低下および心血管病(CVD)の危険因子である。基礎試験では、造血効果の程度に関係なく、エリスロポエチン(EPO)やダルベポエチンアルファ(DA)の腎保護作用が証明されている。貧血を積極的に治療することにより、左室肥大の退縮、透析導入期の遷延化ならびに透析導入後の生命予後の改善が期待できる。海外試験では、治療ヘモグロビン(Hb)値を12g/dl以上に維持することの危険性が指摘されている。本邦におけるCKD患者の適正な治療Hb目標値の設定が望まれる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007