特集 透析の開始・継続・見合わせ
6.透析継続中止における共同意思決定(SDM)のあり方
石田 真理
1
1東海大学医学部付属八王子病院腎内分泌代謝内科
キーワード:
共同意思決定(SDM)
,
人生会議(ACP)
Keyword:
共同意思決定(SDM)
,
人生会議(ACP)
pp.345-349
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001678
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透析導入の差し控え(withhold)や継続中止(withdrawal)については,透析を「見合わせる(forgo)」という言葉が使用されている.透析を見合わせるということは,透析を中止・終了するということではなく,透析を一時的に実施せずに経過を見るが,病状の変化や患者の意思の変更によっては透析を再開するという意味をもつ.この困難な決定は,共同意思決定(SDM)の方法を用いて十分な話し合いを行うことが提言されている.透析継続中止が決定した時点から,末期腎不全患者としてCKM(conservative kidney management)の対応が必要となり,その後の尿毒症の進行による合併症に対して,内科的治療の継続や緩和医療が必須である.また,自宅で介護する家族への精神的な支えも必要となる.
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