特集 腎性貧血治療のこれまでと,その新しい展開
5.HIF分解酵素阻害薬による腎性貧血治療
秋澤 忠男
1
,
渡辺 誠
2
1昭和大学医学部内科学講座腎臓内科学部門
2牧田総合病院腎臓内科
キーワード:
腎性貧血
,
慢性腎臓病
,
低酸素誘導因子分解酵素阻害薬
,
血管内皮細胞増殖因子
Keyword:
腎性貧血
,
慢性腎臓病
,
低酸素誘導因子分解酵素阻害薬
,
血管内皮細胞増殖因子
pp.65-70
発行日 2021年1月10日
Published Date 2021/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001592
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
新しい腎性貧血治療薬として低酸素誘導因子分解酵素阻害薬が実用化され,透析患者のみならず保存期慢性腎臓病患者への応用が進んでいる.本剤は赤血球造血刺激因子製剤(ESA)と同等の貧血改善・維持効果を示し,一部ESAの効果が不十分な症例にも効果を発揮することが報告されている.一方安全性については,低酸素誘導因子が多くの遺伝子系に影響を及ぼすことから,血栓塞栓症をはじめ悪性腫瘍や網膜病変の進展などに今後十分な検討が必要である.
Copyright © 2021, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.