OPINION
コロナ禍のなかの医療者
中山 昌明
1
1 聖路加国際病院腎臓内科/腎センター
pp.5-6
発行日 2021年1月10日
Published Date 2021/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001582
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コロナ禍のなかで医療者がまさに体を張って医療行為にあたる姿を見て,改めて気づかされたことがある.医療の発想は一般社会のそれとは基本的に違っているという点だ.極論するなら,利己的な現実世界のなかでの利他的な医師や医療者の行為は,世間一般の常識とは大きくかけ離れている.これに気づいたとき少し興奮した.利他的であることは,かなり精神的,哲学的,そして宗教的であるように思う.自分の身が安全という保証もない状況のなかで,他人のために貢献する医療者は,世間から見たら奇特な人々,特別な思想をもつ人々,まさに聖人(?)に見えるかもしれない.
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