ケース・スタディ
下腿浮腫と体重増加を呈し精査入院となった生体腎移植後患者の1例
鈴木 泰平
1
,
森川 友喜
1
,
佐藤 望
1
,
神林 由衣
1
,
吉武 理
2
,
本田 浩一
1
1昭和大学医学部内科学講座腎臓内科学部門
2昭和大学病院腎移植センター
キーワード:
腎盂破裂
,
下部尿管癌
,
生体腎移植後
Keyword:
腎盂破裂
,
下部尿管癌
,
生体腎移植後
pp.89-95
発行日 2021年1月10日
Published Date 2021/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001596
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症 例:68歳,男性 主 訴:体重増加,下腿浮腫 既往歴:甲状腺機能亢進症,薬剤性腎障害(チアマゾール),混合性尿細管性アシドーシス,慢性抗体関連型拒絶反応,サイトメガロウイルス関連感染症,慢性心房細動 生活歴:機会飲酒程度,喫煙歴なし 現病歴:25歳時に甲状腺機能亢進症を罹患し,同疾患治療のために投与されたチアマゾールにより薬剤性腎障害を発症した.約30年の経過で腎機能は徐々に低下して末期腎不全に至り,54歳で血液透析が導入された.その後,維持血液透析を受けていたが,腎移植の希望があり当院を紹介受診,血液透析導入後に妻をドナーとした生体腎移植術が施行された.腎移植後の外来経過観察中に混合性尿細管性アシドーシスを合併し,慢性抗体関連型拒絶反応,サイトメガロウイルス感染症を発症し,最近の血清Cr値は3.0 mg/dL前後で経過していた.
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