特集 高齢透析患者の療養生活支援―事例を通して見えてくるもの
2.各論―実践報告(3)高齢透析患者の嚥下障害と対応
前岡 雄輔
1
,
安田 奈緒子
1
,
小関 裕二
2
,
朝倉 洋平
3
,
堀田 直樹
4
,
安田 香
5
,
両角 國男
5
1増子記念病院リハビリテーション科・言語聴覚士
2増子記念病院リハビリテーション科・理学療法士
3増子記念病院臨床栄養課・管理栄養士
4増子記念病院肝臓内科
5増子記念病院腎臓内科
キーワード:
嚥下筋サルコペニア
,
オーラルフレイル
,
口腔乾燥
,
味覚障害
Keyword:
嚥下筋サルコペニア
,
オーラルフレイル
,
口腔乾燥
,
味覚障害
pp.1421-1427
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001507
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高齢者の嚥下機能の低下は嚥下筋のサルコペニアが一因である.このほかに,近年では口腔機能低下の概念としてオーラルフレイルが用いられ,「口に関するささいな衰え」とされる.嚥下機能の低下やオーラルフレイルはCKD(chronic kidney disease)患者や透析患者においても認められると報告されている.原因として嚥下筋力の低下,口腔内乾燥,味覚障害など,多様である.嚥下機能の低下やオーラルフレイルには早期から適切な評価,訓練,環境整備,食事内容の選択が必要である.また,透析患者の多様な嚥下障害への対応には包括的な対応が必要である.関係職種によるチームアプローチが嚥下機能低下予防の支援となり,生活の質(QOL)の低下に繫がる.
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