特集 透析患者の脳血管障害
6.脳出血に対する急性期治療
落合 秀信
1
1宮崎大学医学部病態解析医学講座救急・災害医学分野
キーワード:
慢性血液透析
,
脳出血
,
持続血液透析濾過
,
脳浮腫
,
抗凝固
Keyword:
慢性血液透析
,
脳出血
,
持続血液透析濾過
,
脳浮腫
,
抗凝固
pp.583-588
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001291
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血液透析は脳出血発症の危険因子並びに予後不良因子である.よって平素から危険因子を厳重に管理し予防することが重要である.脳出血を発症した場合,厳格な血圧コントロールを行い状況が許す間は血液透析を避ける.血液透析は,脳浮腫への影響も考慮し持続血液透析濾過(continuous hemodiafiltration;CHDF)より開始し間歇的血液透析に移行する.抗凝固薬はナファモスタットを使用する.開頭血腫除去の予後は一般的に不良であり,中等量までの血腫は保存的治療を考慮する.被殻出血では,血腫量が30〜50 mL であれば定位的血腫除去術を考慮してもよい.
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