OPINION
医師の表現力
小林 修三
1
1湘南鎌倉総合病院
pp.309-310
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001221
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医師の教育というのはいかにあるべきかなど大上段に構えて述べるほどの器でもないが,せっかくいただいた機会なので勝手気ままに述べさせていただこうと思う.筆者が大学を卒業した40 年前に比べて,昨今は医学の進歩が著しくまた広範囲になっているがゆえに,当時とは比較できないほど多くのことを「知る」必要がある.加えて,社会事情も異なり,患者の権利向上や「患者さんのために」という視点がより求められている.何より,患者側の状況が違う.彼らは何でも知っている.病が自身のことであればなおさらしっかり予習まで行い,加えて医療施設や医師の「クチコミ」評判まで調査して来院される.このことの重要性と憂いはまた別の機会に意見を述べさせていただくとして,本稿では「医師に必要な医学知識以外の事柄」について私見を述べさせていただこうと思う.
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