特集 世間の荒波にもまれるCKD-MBD 治療
【コラム】ビスホスホネート製剤はCKD-MBDに適用できるか?②反対の立場から
風間 順一郎
1
1福島県立医科大学腎臓高血圧内科
キーワード:
骨量
,
材質特性
,
骨量骨脆弱性曲線
,
臨床研究
Keyword:
骨量
,
材質特性
,
骨量骨脆弱性曲線
,
臨床研究
pp.396-398
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001236
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CKD-MBD とは「骨や心血管の異常を呈するに至りうるCKD に伴う全身性のミネラル代謝異常」と定義される病態生理概念である.ビスホスホネート製剤は高カルシウム血症に対して用いられることがあるので,ミネラル代謝異常に適用されないということはない.CKD に高カルシウム血症を合併した場合には,ビスホスホネート製剤を使ってみても悪くないとは思う.ただ,おそらく本稿で筆者に課されたお題はそういうケースではなく,脆弱性骨折の予防ツールとしてビスホスホネート製剤はどうか? という意味なのだろう.もちろんこれはCKD―MBD とは関係のない話であり,KDIGO ガイドラインにも見られるありふれた誤解の為せる業である.それを承知したうえで,CKD 患者の脆弱性骨折予防に対するビスホスホネート製剤使用の適否について,否定的な立場から考察する.
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