特集 腎代替療法とShared Decision Making
3.治療選択支援とShared Decision Making の課題
内田 明子
1
1聖隷横浜病院看護部
キーワード:
末期腎不全
,
看護
,
治療選択
,
共同の意思決定
,
人権の尊重
Keyword:
末期腎不全
,
看護
,
治療選択
,
共同の意思決定
,
人権の尊重
pp.227-232
発行日 2020年3月10日
Published Date 2020/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001204
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
治療法選択支援は単にSDM(shared decision making)を進めるのではなく「患者のこれからの生き方の選択」の支援である.この支援は,本人の意思や気持ち,望んでいることなど個別性の高い情報を扱い,患者や家族に寄り添うかかわりであるため,傾聴・共感・承認など高度なコミュニケーションスキルは絶対条件となる.また患者の価値観は多様で,気持ちも変化することが前提であり,医療者が古典的パターナリズムに陥る危険があることも認識し,「患者にとっての最善」という共通の目標を常に確認し合える風土づくりが必要である.さらに,本人・家族・医療者がSDM のプロセスを共有できる記録の充実や,介入のための時間とマンパワーの捻出も重要な課題となる.
Copyright © 2020, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.