特集 標準血液透析を再考する―最良の透析処方・管理技術とは
6.透析液,補充液の処方
久野 勉
1
1池袋久野クリニック
キーワード:
透析液
,
補充液
,
血液透析
,
血液透析濾過
Keyword:
透析液
,
補充液
,
血液透析
,
血液透析濾過
pp.1151-1156
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001017
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標準血液透析(オンラインHDF を含む)のための最良の透析液(補充液)組成について考察した.透析液Na 濃度は今後も140 mEq/L が基準となると思われる.一方,透析液K 濃度は現在すべて2.0 mEq/L であるが,過剰なK 除去による不整脈の誘発などを考慮し,2.0 mEq/L よりやや高めに設定された透析剤の登場が期待される.透析液Ca 濃度は,酢酸含有重炭酸透析剤とクエン酸含有無酢酸透析剤で異なり,それぞれ2.75 mEq/L 前後および3.0 mEq/L が主流となると思われる.透析液Mg 濃度については,生命予後の観点から現在よりやや高めに設定された透析剤の登場が期待される.透析液ブドウ糖濃度については,明確なエビデンスがなく今後の課題である.
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