CKD 患者におけるがん化学療法─透析患者を中心に
Ⅱ がん薬物療法の特性 5 分子標的薬―抗体薬
内野 慶太
1
1NTT 東日本関東病院腫瘍内科
キーワード:
分子標的薬
,
抗体薬
,
免疫グロブリンG
Keyword:
分子標的薬
,
抗体薬
,
免疫グロブリンG
pp.771-781
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000936
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• 抗体薬の多くは免疫グロブリン G(IgG)の構造を基本にしており,一般的に緩徐なクリアランス,長い半減期,そして限定的な組織移行性といった内在性IgG と同様の薬物動態を示す.
• 血液中での可溶性や安定性は非常に高いものの,分布や排泄は線形性を示さないことも多い.
• 高分子であることから,基本的には腎臓による排泄を受けない.
• 一般的には腎機能は抗体薬の体内動態に影響しないとされ,透析患者にも減量や投与タイミングには影響なく使用可能と考えられるが,一部には,腎障害が報告されている薬剤もあり,腎機能低下での慎重投与の報告がある.
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