特集 小児腎不全―移行期医療の管理
11.小児期急性腎障害の現況と長期予後
亀井 宏一
1
1国立成育医療研究センター腎臓リウマチ膠原病科
キーワード:
急性腎障害(AKI)
,
KDIGO
,
血清クレアチニン
,
腎代替療法
,
長期予後
Keyword:
急性腎障害(AKI)
,
KDIGO
,
血清クレアチニン
,
腎代替療法
,
長期予後
pp.1143-1148
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000642
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小児の急性腎障害(AKI)の診断は,成人と同様KDIGO 分類を用いることが推奨されている.基準となる血清クレアチニンは日本人小児の基準値を用いるのがよい.原因は腎外疾患が多く,わが国での全国調査でもAKI を適応として急性血液浄化療法を施行した小児患者で,腎疾患は33.6 %であった.わが国の全国調査では,急性血液浄化療法を施行した小児患者の生存率は54.1%であった.腎原性AKI 患者は,生命予後は良好だが腎予後は不良であり,逆に腎外性AKI 患者は,腎予後は良好だが生命予後が不良である.
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