腎不全とともに生きる患者および家族へのナラティブ・アプローチ
長期透析患者から学ぶ―片麻痺で独居生活を送る患者の語りから
小手田 紀子
1
1医療法人緑栄会三愛記念病院
pp.1051-1055
発行日 2018年7月10日
Published Date 2018/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000615
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A さんは,80 代女性.50 代に慢性糸球体腎炎で血液透析を導入した.導入時はまだ事務員として勤務しており,夜間透析を開始した.娘が1 人いたが家庭があって,A さんは一人暮らしであった.60 代で脳出血を起こし,左半身麻痺となった.これまでの自宅を手放して病院近くに引っ越し,介護保険を利用しながら杖歩行で外来通院し,自宅での生活を継続していた.数年前に自宅で転倒して左上肢骨を骨折し入院した.リハビリテーションに励み再び自宅での生活を送れるようになったが,自宅以外では車椅子を利用しての生活となった.今回,妹の体調不良を心配して,A さんは体調を崩し,入院生活となった.
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