連載 ほんとの出会い・25
送られる人,送る言葉
岡田 真紀
pp.344
発行日 2008年4月15日
Published Date 2008/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101062
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昨年末,「冬の昼食会」という名のもとに,母方の親類が新宿の中華料理店に集まった。出席者はなんと75人。最高齢は母の姉で90歳。下関から新幹線で姪に付き添われてやってきた。母の一番下の弟が72歳。彼らを第1世代とすれば,私といとこたち第2世代,そしてその子どもたちの3世代が集まった。もちろん当日仕事で参加できなかった人も多く,これは一族郎党の一部ということになる。
明治生まれの祖母が3回結婚しており,再婚のときに4人,再々婚で6人の子をもった。さらに最後の結婚相手,つまり私の祖父も再婚で,亡くなった前妻の子どもが4人いた。だから全部合わせて14人の子がいたわけだ。祖父は一番下の子が生まれて1年もたたないうちに脳溢血で亡くなったが,祖母がこの14人の子どもを,それぞれに愛情をかけて慈しんだので,父親が違っても,母親が違っても,きょうだいの付き合いが続き,みんなで集まるのを楽しみにしている。
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