透析医療と合併症 キュア&ケアガイドブック
神経 CQ 26 透析患者の脳血管障害急性期の対応はどのように行いますか?
原 雅俊
1
,
鶴屋 和彦
2
1九州大学大学院医学研究院病態機能内科学
2奈良県立医科大学腎臓内科学
キーワード:
降圧療法
,
ワルファリン
,
血栓溶解療法
,
血管内治療
,
脳浮腫管理
Keyword:
降圧療法
,
ワルファリン
,
血栓溶解療法
,
血管内治療
,
脳浮腫管理
pp.787-790
発行日 2018年6月20日
Published Date 2018/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000550
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Ⅰ医学的背景
透析患者は脳血管障害の発症率が一般人口に比し高い.
透析患者では脳血管障害急性期の予後は不良である.
透析患者の脳血管障害急性期の治療は非透析患者と異なる場合がある.
Ⅱキュア
透析患者でも血栓溶解療法や血管内治療の適応となるため,専門施設への搬送体制の整備が必要である.
脳出血後の血腫除去術の適応に関しては脳外科医との緊密な連携が必要である.
脳血管障害発症後は頭蓋内圧亢進を避ける血液浄化療法を選択する.
Ⅲケア
透析患者の脳血管障害急性期には非透析患者同様,症状の変化の早期発見に努める.
脳血管障害予防のためのリスク管理につながる日々の減塩指導が重要である.
透析患者では心房細動例に対するワルファリン投与の是非は不明である.
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