脳血管障害最前線 Time is brainの時代を迎えて
急性期脳血管障害の治療 マイナーストロークの病態とその対応
藤本 茂
1
1新日本製鐵八幡記念病院 脳血管内科
キーワード:
血栓溶解療法
,
再発
,
MRI
,
抗血栓剤
,
発生率
,
予後
,
Tissue Plasminogen Activator
,
重症度指標
,
多施設共同研究
,
三次元イメージング
,
脳卒中
,
静脈内投与
,
頭部CT
,
病態生理
Keyword:
Fibrinolytic Agents
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Tissue Plasminogen Activator
,
Prognosis
,
Recurrence
,
Severity of Illness Index
,
Incidence
,
Multicenter Studies as Topic
,
Thrombolytic Therapy
,
Stroke
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Administration, Intravenous
pp.867-871
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008196527
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マイナーストローク(軽症脳卒中)は、一般に予後が良好とされているが、発症時には軽症でも、急性期に増悪・再発をきたす症例もある。再発率は報告によってばらつきがあり、4~10%程度である。再発に関与する因子として、主幹動脈病変の重要性が指摘されている。マイナーストロークに対する遺伝子組換え組織プラスミノーゲンアクチベータ(rt-PA)静注療法の有効性を示すエビデンスはなく、選択はケースバイケースで対応する。血栓溶解療法を施行しない脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)例では、病型に応じた急性期治療が求められる。入院早期に脳血管病変や塞栓源のスクリーニングを行い、適切な抗血栓治療を選択しなければならない。
©Nankodo Co., Ltd., 2008