特集 透析室の感染症へどう対応するか
各論 13.透析患者の結核感染―早期発見と院内感染防止対策
長谷川 廣文
1
1けやきクリニック
キーワード:
結核
,
透析患者
,
潜在性結核感染症
,
γインターフェロン遊離試験
Keyword:
結核
,
透析患者
,
潜在性結核感染症
,
γインターフェロン遊離試験
pp.645-651
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000503
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日本の結核新規登録患者は年とともに減少し2016 年の罹患率(人口10 万対)は13.9 人となったが,透析患者では,細胞性免疫の低下などのため結核の罹患率が依然として高く,大阪の透析施設での罹患率(人口10 万対)は2013 年には235 人であった.平成28 年に結核に関する特定感染症予防指針が改訂された.この改訂内容をもとに,① BCG 接種の影響を受けず,特異度,感度とも高い,γインターフェロン遊離試験(interferon gamma release assay;IGRA)の解説と適応,② 透析患者,医療従事者での潜在性結核感染症(latent tuberculosisinfection)の診断と治療適応,③ 透析患者での結核感染の早期発見の重要性,④ ハイリスク接触者と濃厚接触者の対策,⑤ 院内感染防止対策について述べた.
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