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本間玄調による「春林軒二十一種」の選定 華岡青洲研究における本間玄調の貢献
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
医学書誌
,
肖像画
,
江戸期医学史
,
華岡青洲
,
本間玄調
Keyword:
Bibliography of Medicine
,
Portraits as Topic
pp.1014-1023
発行日 2020年9月10日
Published Date 2020/9/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020377620
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華岡青洲は著述を執筆しなかったが、著述によって術を伝授することはできないと考えたからであった。そのため門人は青洲の口述を筆記したが、書写の繰り返しによって同名異書、異名同書という混乱が生じた。これを嘆いた本間玄調は数年をかけて青洲の写本を収集し、1850年に重要な二十一種の著述を選定して「春林軒二十一種」と名づけた。これによって青洲の著述の全体像が確定した。青洲研究における先駆者としての本間の業績は高く評価されるべきである。
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