投稿論文 短報
両心室ペーシング機能付き植え込み型除細動器装着中の拡張型心筋症患者に対する胸腔鏡下肺切除術の麻酔経験
中田 翔
1
,
芝 順太郎
,
竹内 護
1自治医科大学 麻酔科学・集中治療医学講座
キーワード:
心筋症-拡張型
,
全身麻酔
,
直腸腫瘍
,
電気的除細動
,
電気凝固
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
植込み型除細動器
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
Remifentanil
,
Sevoflurane
,
超音波外科
,
心臓再同期療法
Keyword:
Anesthesia, General
,
Defibrillators, Implantable
,
Lung Neoplasms
,
Remifentanil
,
Sevoflurane
,
Pneumonectomy
,
Rectal Neoplasms
,
Electric Countershock
,
Electrocoagulation
,
Cardiomyopathy, Dilated
,
Ultrasonic Surgical Procedures
,
Cardiac Resynchronization Therapy
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
pp.406-409
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021212662
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症例は82歳女性で、8年前に両心室ペーシング機能付き植え込み型除細動器(CRT-D)が留置された。胸部X線写真では心拡大と左前胸部のCRT-Dを認め、またリードが心房中隔、心室中隔、冠静脈洞入口部にそれぞれ留置されていた。麻酔は全身麻酔とし、麻酔導入はプロポフォール50mg、フェンタニル100μg、ロクロニウム50mgで行った。麻酔維持はセボフルラン1~1.5%、レミフェンタニル0.1-0.3μg/kg/minで行った。気管挿管後に左主気管支にファイコンTCB気管支ブロッカーを挿入して右分離肺換気を開始し、右前胸部と左背部に体外式除細動用の経皮パッドを装着したのち、CRT-Dの除細動機能を停止した。右側臥位へ体位変換を行ったあとも循環動態は保たれており、CRT-Dの設定はDDDモードのままとした。手術はポートの挿入時と抜去後の止血時にモノポーラ型電気メスを用い、胸腔内操作は超音波メスを使用した。手術終了後に除細動機能を復帰し、手術室で抜管し集中治療室に入室した。
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