発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005108610
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拡張型心筋症では,心不全に対する治療と重症不整脈の管理が大切である.心不全の治療・心不全の急性増悪時には,心房性Na利尿ペプチド,強心薬や大動脈内バルーンパンピング(IABP)などを用いて血行動態の改善を図る.心不全が安定した後には,ACE阻害薬,利尿薬に加え,β遮断薬を導入する.本剤は,通常の投与量の10分の1程度の微量から投与を開始し,1~3ヵ月ほどかけてゆっくり増量する.重症不整脈の治療・左脚ブロックを有し,左室収縮の位相にずれが生じている症例では,両心室ペーシングを施行する.心室頻拍などの不整脈が認められれば,抗不整脈薬(amiodaroneなど)を投与する.本剤が無効の場合は,体内式除細動器の植込みを考慮する.以上の治療でも改善しない重症心不全では,心臓移植を考慮する
©Nankodo Co., Ltd., 2005