投稿論文 短報
術中のレミフェンタニルの血管外漏れが原因で術直後に呼吸抑制と意識障害を来した症例
柳澤 晃広
1
,
飯田 章博
,
河内 力
,
岡本 知紀
,
門井 雄司
1行田総合病院 麻酔科
キーワード:
Naloxone
,
意識障害
,
静脈麻酔
,
診断物質と治療物質の遊出
,
前立腺腫瘍
,
Remifentanil
,
呼吸抑制
Keyword:
Anesthesia, Intravenous
,
Extravasation of Diagnostic and Therapeutic Materials
,
Respiratory Insufficiency
,
Naloxone
,
Remifentanil
,
Prostatic Neoplasms
,
Consciousness Disorders
pp.393-396
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020228419
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症例は69歳男性で、前立腺がんに対してロボット支援下前立腺摘出術が行われ、手術室入室時および麻酔薬投与時に左前腕静脈刺入部の異常は認めなかった。術中は静脈路刺入部位を観察できず、手術終了後に意識状態と筋弛緩状態の十分な回復を確認して抜管し、抜管後5分程度の観察でも意識レベルは全く問題なく会話も可能であったが、術後病棟移動時に左前腕の静脈路刺入部の腫脹に気づき、静脈路抜去中に呼吸停止と意識障害をきたした。各種検査で異常を認めず、レミフェンタニルの血管外漏出による呼吸抑制、意識障害を疑いナロキソンを投与したところ、意識障害は急激に改善し、自発呼吸も改善した。
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