投稿論文 症例
骨破壊を来たしたSuperficial acral fibromyxomaの1例
頌彦 尚
1
,
中江 星子
,
外崎 麻里
,
根本 仁
,
大池 信之
,
門松 香一
1東京共済病院 形成外科
キーワード:
骨疾患
,
線維腫
,
爪-変形
Keyword:
Fibroma
,
Nails, Malformed
,
Bone Diseases
pp.869-874
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2022280057
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症例は55歳男性で、16年程前に右示指爪下に隆起性病変を認めた。圧痛、自発痛などの自覚症状は認めなかったが、病変が徐々に拡大傾向を認めたため受診となった。病理組織学的所見にて、真皮内に線維性被膜を有する比較的境界明瞭な腫瘤を認めsuperficial acral fibromyxomaと診断した。骨破壊が今後進行する可能性があると考え追加切除を行い、全抜爪し腫瘍を確認したところ、被膜を有さず正常組織との境界は不明瞭であった。皮膚および軟部組織は2mmのマージンを、骨は1mmのマージンをとり切除した。切除検体において深部断端、骨断端はいずれも陽性であったが、良性疾患であるため追加切除の希望はなく、二次治癒にて創閉鎖を図ることとした。術後1年の時点では、創部は上皮化が得られており、知覚障害、再発を認めない。
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