投稿論文 原著
頭頸部基底細胞癌の超音波検査による術前深達度評価
青木 恵美
1
,
松下 茂人
1国立病院機構鹿児島医療センター 皮膚腫瘍科・皮膚科
キーワード:
顔面腫瘍
,
基底細胞癌
,
術前評価
,
超音波診断
,
頭頸部腫瘍
,
頭皮疾患
,
鼻
,
皮膚疾患-顔面
,
皮膚腫瘍
,
後向き研究
Keyword:
Carcinoma, Basal Cell
,
Facial Neoplasms
,
Facial Dermatoses
,
Skin Neoplasms
,
Retrospective Studies
,
Scalp Dermatoses
,
Head and Neck Neoplasms
,
Ultrasonography
,
Nose
pp.446-455
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021212511
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頭頸部基底細胞癌63例を対象に、術前に20MHz未満の超音波診断装置で計測した腫瘍厚(A)と、腫瘍切除後の病理組織像で測定した腫瘍厚(B)を比較した。超音波検査像による腫瘍厚は、低エコー領域で最も厚みのある部位を測定した。病理組織像での腫瘍厚は、角層下層あるいは隆起・潰瘍化病変では隆起・潰瘍面から腫瘍最深部までの距離を測定した。その結果、スピアマンの相関分析によりAとBの間に相関関係を認めた。部位別ではArea H、Area MともにAとBの間に相関関係を認めた。組織型別ではNCCNガイドラインにより定義されている病理組織学的高リスク群、低リスク群ともにAとBの間に相関関係を認めた。AとBの誤差については、全体の76.2%が誤差1mm未満で、組織型による差はなかった。頭頸部基底細胞癌において、術前に20MHz未満の超音波診断装置で計測した腫瘍厚は、術後の病理組織での測定値と概ね一致すると考えられた。
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