投稿論文 症例
球結膜および眼瞼結膜に発生した静脈奇形の3例
奈良 誠之
1
,
尾崎 峰
,
岩科 裕己
,
藤木 政英
,
多久嶋 亮彦
1杏林大学 医学部形成外科学講座
キーワード:
眼瞼疾患
,
外科的皮膚弁
,
結膜疾患
,
耳軟骨
,
マイクロサージャリー
,
皮膚移植
,
失血-外科
,
眼瞼形成術
,
拡散MRI
,
血管奇形
Keyword:
Eyelid Diseases
,
Surgical Flaps
,
Microsurgery
,
Skin Transplantation
,
Blood Loss, Surgical
,
Ear Cartilage
,
Conjunctival Diseases
,
Blepharoplasty
,
Vascular Malformations
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
pp.326-333
発行日 2021年3月10日
Published Date 2021/3/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021174073
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症例1は63歳男性で、右頬部から下眼瞼にかけて静脈奇形を認め、右下眼瞼及び結膜の病変による眼球運動時の不快感と視野不良があった。手術は眼瞼部の病変を全層で切除し、下眼瞼後葉再建に耳介軟骨、前葉再建に頬部皮弁を用いた。術後7ヵ月に残存した球結膜病変と眼窩内病変を手術用顕微鏡下に切除した。症例2は29歳女性で、左下眼瞼から眼窩部に静脈奇形を認め、眼瞼結膜と球結膜に病変が及んでいた。手術は病変を全て切除し、球結膜病変は手術用顕微鏡下に切除した。症例3は66歳女性で、右上眼瞼部と外眼角部に静脈奇形を認め、眼瞼結膜と球結膜に病変が及んでいた。手術は眼瞼部病変を全層で切除し、後葉は粘膜付鼻中隔軟骨、前葉は余剰皮膚で再建した。術後1年6ヵ月に外眼角部病変の切除と植皮術を行い、露出した顔面神経側頭枝は側頭筋膜弁で被覆し、筋膜弁上に全層植皮を行った。3例とも術後経過は順調で、形態・機能ともに良好ある。
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