投稿論文 症例
シリコーン乳房インプラントを用いた乳房増大術後11年目に遅発性血腫を認めた1例
青山 尚椰
1
,
原岡 剛一
1神戸大学 大学院医学研究科形成外科学
キーワード:
血腫
,
術後合併症
,
乳房疾患
,
免疫組織化学
,
乳房インプラント
,
シリコンゲル
,
拡散MRI
Keyword:
Immunohistochemistry
,
Postoperative Complications
,
Hematoma
,
Breast Diseases
,
Breast Implants
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
,
Silicone Gels
pp.190-195
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021157800
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症例は68歳女性で、右乳房腫脹を主訴とした。14年前に美容目的でシリコーン乳房インプラント(SBI)を用いた両側乳房増大術を受け、3年前より右乳房が誘因なく腫脹し始めた。MRIのT2強調像で右SBI内部は一部不整で損傷し周囲の被膜内腔に液体貯留を疑われ、左SBIは一部折れ曲がりが疑われ、全身麻酔下に両側インプラントを被膜ごと摘出した。右側の被膜内腔とSBI内部に血腫の存在を認め、病理組織学的所見で長期間の出血があったことが示唆され、慢性拡張性血腫と診断した。術後1年経過して問題を認めていない。
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