投稿論文 症例
殿部皮下に生じたmyxoid variant of angiomatoid fibrous histiocytomaの1例
倉島 侑希
1
,
北澤 健
,
鬼頭 勇輔
1松波総合病院 形成外科
キーワード:
X線CT
,
殿部
,
軟部組織腫瘍
,
組織球腫-良性線維性
Keyword:
Soft Tissue Neoplasms
,
Histiocytoma, Benign Fibrous
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Buttocks
pp.1433-1436
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021050816
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13歳女。当科受診の2週間ほど前から殿部の皮下腫瘤を自覚し、疼痛などの症状はなかったが近医を受診し、粉瘤の診断で当科に紹介された。臀裂の頭側・正中からやや左側に直径30mm程度で弾力のある皮下腫瘍を認めた。初診12日後に手術予定としていたが、腫瘤は消失し、皮下に索状の硬結を触れるのみとなったため、手術はいったん中止とした。その後数日で腫瘤の再発を自覚し、疼痛を訴えたため、初診35日後にCT検査を行い、殿部の皮下に径17mmの結節を認めた。結節の内部は脳脊髄液に近い低吸収値の囊胞性病変であり、毛巣洞や異所性子宮内膜症、ガングリオンなどが疑われた。初診3ヵ月後に摘出術を行い、病理組織所見からangiomatoid fibrous histiocytoma,myxoid variantと診断した。摘出後は1年以上再発や転移なく経過している。
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