投稿論文 症例
耳介再建後に外傷による軟骨露出を来たした小耳症の2例
北田 文華
1
,
四ツ柳 高敏
,
原田 二郎
,
上田 直弘
,
大沼 眞廣
,
権田 綾子
,
須貝 明日香
,
山下 建
1札幌医科大学附属病院 形成外科学講座
キーワード:
組織移植
,
術後期
,
頭部外傷
,
皮膚潰瘍
,
耳介
,
先天性小耳症
,
肋軟骨
,
耳形成術
Keyword:
Skin Ulcer
,
Tissue Transplantation
,
Craniocerebral Trauma
,
Postoperative Period
,
Congenital Microtia
,
Costal Cartilage
,
Ear Auricle
pp.1173-1179
発行日 2020年9月10日
Published Date 2020/9/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021002355
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症例1は11歳男児、症例2は12歳男児で、右耳垂型小耳症に対して二期的に肋軟骨移植術と耳介挙上術を行い、創治癒が得られた。しかし、症例1は術後2ヵ月に右耳介を強打し、耳輪後面に2ヵ所の軟骨露出を伴う潰瘍形成を認めた。症例2は術後2ヵ月に耳介後面頭側の眼鏡の柄が接触する部位に軟骨露出を伴う潰瘍形成を認めた。いずれも滲出液や感染徴候は認めず、受診が外傷後早期であったため、デブリードマンと露出部軟骨の剥削、隣接部位からの局所皮弁と分層植皮術という最小限の処置で治癒に至った。
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