特集 診断と治療に難渋した皮膚潰瘍
HIV感染症が原因で小耳症の再建耳介に難治性潰瘍を生じた1例
牧 希光枝
1
,
力丸 英明
,
大石 王
,
守永 圭吾
,
岡村 友保子
,
冨永 正樹
,
清川 兼輔
1久留米大学 形成外科・顎顔面外科
キーワード:
HIV感染症
,
組織移植
,
潰瘍
,
術前評価
,
抗HIV剤
,
耳介
,
先天性小耳症
,
肋軟骨
,
HIV検査
,
Bictegravir
,
耳形成術
,
Bictegravir-Emtricitabine-Tenofovir Alafenamide
Keyword:
HIV Infections
,
Tissue Transplantation
,
Ulcer
,
HIV Testing
,
Anti-HIV Agents
,
Congenital Microtia
,
Bictegravir
,
Costal Cartilage
,
Ear Auricle
,
Bictegravir, Emtricitabine, Tenofovir Alafenamide, Drug Combination
pp.651-654
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2022224301
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22歳男性。右小耳症に対する耳介再建術から12年後に発熱、再建耳介の発赤と腫脹が生じ、当科へ紹介となった。受診当日に再建耳介部に生じた皮下膿瘍部に対して切開排膿を行い、抗生剤の投与と創部の洗浄を目的に入院となった。しかし、切開排膿後も排膿は持続し、潰瘍の底部には移植軟骨が触れる状態であった。潰瘍はあらゆる治療に抵抗性を示し、手術を検討したが、術前検査でHIV感染症が明らかとなり、感染症内科にてHIV治療を行った結果、速やかに潰瘍は治癒した。その後は潰瘍の再発を認められていない。
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