投稿論文 症例
SGLT2阻害薬服用に関連したフルニエ壊疽の1例
岩上 明憲
1
,
朝戸 裕貴
,
今西 理也
,
山本 勇矢
,
佐々木 翔一
,
片岡 美紗
,
野崎 布世
1獨協医科大学 形成外科・美容外科
キーワード:
Cefmetazole
,
外陰疾患
,
術後管理
,
洗浄療法
,
デブリードマン
,
X線CT
,
糖尿病-2型
,
経口投与
,
Fournier壊疽
,
Meropenem
,
緊急手術
,
Dapagliflozin
,
SGLT2 Inhibitors
Keyword:
Administration, Oral
,
Therapeutic Irrigation
,
Vulvar Diseases
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Cefmetazole
,
Sodium-Glucose Transporter 2 Inhibitors
,
Meropenem
,
Postoperative Care
,
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Debridement
,
Fournier Gangrene
,
Dapagliflozin
pp.1063-1070
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2020373445
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54歳女。外陰部の腫脹、疼痛を主訴とした。3日前より主訴を認め、発熱および全身状態不良にて救急外来を受診し、フルニエ壊疽の疑いで当科紹介となった。2型糖尿病に対してSGLT2阻害薬を服用中であり、CT所見では左下腹部から左外陰部にかけて広範な皮下ガス像と皮下軟部組織の混濁を認め、血液検査所見では炎症反応高値、貧血、高血糖を呈した。緊急デブリードマンと抗菌薬治療により創部の感染徴候は消退したため、2回目の手術で閉創し、SGLT2阻害薬はフルニエ壊疽のハイリスク要因と考えて中止した。本症例は高度の肥満により陰部や下腹部の自己処置が行えず、性器・尿路感染症のハイリスク症例であった。
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