投稿論文 原著
ヘバーデン結節に対するDIP関節固定術の治療成績 骨癒合に関する考察
菅野 百合
1
,
平瀬 雄一
,
大久保 ありさ
,
小野澤 久輔
1四谷メディカルキューブ手の外科・マイクロサージャリーセンター
キーワード:
X線診断
,
関節固定術
,
骨ねじ
,
骨ワイヤー
,
手指関節
,
重症度指標
,
治療成績
,
Heberden結節
,
アライメント
,
骨癒合(骨折治癒以外)
Keyword:
Arthrodesis
,
Bone Screws
,
Finger Joint
,
Severity of Illness Index
,
Treatment Outcome
,
Bone Wires
,
Radiography
pp.69-79
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2020240135
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2010年3月~2017年12月にヘバーデン結節に対し、遠位指節間(DIP)関節固定術を行い、術後6ヵ月以降のX線画像が確認できた226症例(男性7例、女性219例、平均59.6歳)434指(母指18、示指143、中指131、環指66、小指76)を対象に、治療成績を検証した。検証方法は、手術指の最終X線画像から骨癒合状況を集計し、Kellgren-Lawrence(KL)分類別、最終X線画像撮影時期別に骨癒合状況を検討した。その結果、最終X線画像撮影時期での関節骨癒合状況は、98%の骨癒合が得られ、疼痛は認められなかった。関節全層に間隙が残った症例をKL分類別に見ると、間接裂隙の狭小化が僅かな重症度の軽いII度に、間隙の残る強直例が多かった。強直例は時間経過とともに減少した。X線画像上は骨癒合はないものの日常生活に制限はなかった。
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