骨折(四肢・脊椎脊髄外傷)の診断と治療(その1)
骨盤・下肢 脛骨遠位 下腿骨遠位開放骨折に対する軟部組織のトラブルを考えた治療戦略
宇田川 和彦
1
,
早稲田 明生
,
加藤 雅敬
,
高橋 正明
,
有野 浩司
1国立病院機構東京医療センター 整形外科
キーワード:
脛骨骨折
,
交通事故
,
骨折-開放
,
骨折固定法
,
腓骨
,
治療成績
,
軟部組織損傷
Keyword:
Accidents, Traffic
,
Fibula
,
Fractures, Open
,
Fracture Fixation
,
Tibial Fractures
,
Soft Tissue Injuries
,
Treatment Outcome
pp.123-127
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2017077777
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下腿遠位開放骨折7例(男3例、女4例、平均年齢49.3歳)を対象に、創部が前内側部に限局する例には下腿外側アプローチを用い、創部が脛骨正中より外側に及ぶ症例もしくは閉創が困難と思われる症例では後外側アプローチを用いて骨接合術を施行した。骨折形態はAO/OTA分離42-A2が1例、43-A2が1例、A3が3例、C2が1例、44-B3が1例であり、Gustilo分類はtype Iが1例、IIが1例、IIIAが4例、IIICが1例であった。下腿外側アプローチ群4例、後外側アプローチ群3例であり、全例で骨癒合を認め骨癒合までの期間は平均3.5ヵ月であった。感染および皮膚壊死を生じた症例は認めなかったが、1例で脛腓関節の不安定性から疼痛を生じ脛腓関節固定術を施行した。6ヵ月以上経過観察して全例が疼痛なく生活をしていた。
©Nankodo Co., Ltd., 2016