特集 骨癒合促進の最前線
遷延骨癒合・偽関節に対する経皮的濃縮自家骨髄血移植
三島 初
1
,
菅谷 久
,
青戸 克哉
,
吉岡 友和
,
落合 直之
,
山崎 正志
1筑波大学 医学医療系整形外科
キーワード:
X線診断
,
X線透視検査
,
自家移植
,
偽関節
,
脛骨骨折
,
骨髄移植
,
骨折-開放
,
骨折-非癒合性
,
骨ワイヤー
,
細胞計数
,
大腿骨骨折
,
X線CT
,
超音波療法
,
Teriparatide
,
治療成績
,
三次元イメージング
,
間葉系幹細胞移植
Keyword:
Bone Wires
,
Cell Count
,
Femoral Fractures
,
Fractures, Open
,
Fractures, Ununited
,
Fluoroscopy
,
Radiography
,
Pseudarthrosis
,
Tibial Fractures
,
Transplantation, Autologous
,
Ultrasonic Therapy
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Bone Marrow Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Teriparatide
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Mesenchymal Stem Cell Transplantation
pp.567-574
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016332492
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著者らの施設において2014年までに遷延骨癒合、偽関節に対し経皮的骨髄血移植術を施行した27症例中、初回骨折治療後12ヵ月以上骨癒合が遷延し、また濃縮自家骨髄血移植後から1年以上経過した11症例(男性8例、女性3例、年齢22~80歳、平均年齢41.1歳)を対象に、経皮的骨髄血採取・濃縮と経皮的移植の実際を呈示し、治療効果について報告した。その結果、1)受傷部位は大腿骨が6例、脛骨が5例で、初回治療はプレート固定が8例、髄内釘固定が3例であった。骨癒合不全に対する治療としては全例に6ヵ月以上にわたり低出力超音波パルス治療が行われていた。2)初回、骨折手術から移植治療までの期間は13~79ヵ月(平均27.5ヵ月)で、全例で固定性に問題なく萎縮性変化に伴う偽関節であった。3)移植後3ヵ月間までは4週ごと、その後は3ヵ月ごとに診察と単純X線像による画像評価を行い、移植後6ヵ月目にX線CTにて仮骨形成の量的評価を行ったところ、単純X線像による骨癒合評価では移植後3ヵ月は0例、6ヵ月後は11例中9例(82%)、12ヵ月後は11例中10例(91%)であった。4)移植後6ヵ月目での平均骨形成量は4237mm3(262~29798mm3)であり、全例で骨形成量は6ヵ月時点で増加しており、特に大腿骨で多かった。
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