特集 産婦人科医が担うべき産道裂傷の包括的ケア―女性のQOLを守るために
産道裂傷の解剖・診断・治療・予防
3.子宮頸管裂傷のNarrative Review
藤田 太輔
1
D. Fujita
1
1大阪医科薬科大学産婦人科学教室(特務教授)
pp.1059-1062
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003565
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
子宮頸管裂傷は分娩時に発生する産科外傷の1つであり,分娩後異常出血の原因となりうる重要な病態である。初産婦,誘発分娩,器械分娩などがリスク因子である。適切な診断と修復により急性期の合併症は予防可能であるが,次回妊娠におけるリスク評価も必要である。子宮頸管裂傷はまれに重篤な子宮破裂・後腹膜血腫が潜在している可能性があり,術後に持続する出血や血行動態が不安定である場合は,系統的な評価と対応が必要である。本稿では子宮頸管裂傷の疫学,リスク因子,診断,治療,予後についてnarrative reviewする。

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.

