症例
産後の育児支援を多職種で行った知的障害合併妊婦の3例
田中 智子
1
,
八木 萌
1
,
廣兼 綾華
1
,
長谷川 徹
1
T. Tanaka
1
,
M. Yagi
1
,
A. Hirokane
1
,
T. Hasegawa
1
1富山市立富山市民病院産婦人科
pp.1025-1030
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003546
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今回,知的障害合併妊婦を3例経験した。知的障害合併妊婦は,その母や母を取り巻く環境によっては養育が困難と判断される場合もある。しかし,本症例はいずれも妊娠期より多職種連携を行い産後養育が可能であった。養育が可能と判断される点として,母本人の養育希望があることはもちろんのこと,母に就労や支援者との関係における一定のコミュニケーション能力があること,家族のなかに母以外の養育者がいること,育児におけるリスク要因(精神疾患合併の有無や程度,家庭背景など)に関して問題点が少ないことなどが挙げられた。知的障害合併妊婦の育児支援における留意点について考察した。

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