今月の臨床 高年妊娠-母児ケアのポイント
産後ケアと育児支援を考える
新野 由子
1
1(財)医療経済研究・社会保険福祉協会医療経済研究機構
pp.69-73
発行日 2007年1月10日
Published Date 2007/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100713
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はじめに
筆者は助産師として約10年間施設勤務したのち,アメリカの大学の修士課程で生命倫理を学んだ.その後,厚生労働省にて母子保健課などで勤務し,現在は研究者の道を進んでいる.執筆の機会をいただいたことに感謝するとともに,本稿では産後ケアと育児支援に焦点を当て,私見も含めて述べたい.
出産,育児期にある人たちの背景
平成18年9月に発表された厚生労働省の人口動態統計では,平成17年の35歳以上の高齢出産は全体の17%である.40歳以上の出産も2万件を超えている.生殖補助医療の進歩に伴い,何らかの不妊治療を受ける人も増えており,この統計のなかには当然不妊治療の結果,妊娠・出産をした人も含まれていると予測する.
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