特集 子宮頸がん予防の最前線
6.HPVワクチン接種の普及に向けて必要なことは何か?
八木 麻未
1
,
上田 豊
2
A. Yagi
1
,
Y. Ueda
2
1和歌山県立医科大学医学部先進予防・健康医学講座
2大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学
pp.985-990
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003538
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子宮頸がんをはじめとしたHPV関連がんは,ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンによる一次予防と,細胞診やHPV検査による二次予防が確立しており,数少ない予防可能ながんである。しかし,日本では,2013年度から長期にわたり積極的勧奨が差し控えられ,接種率が著しく低下した。その後,2021年度に差し控えが終了し,2022年度から積極的勧奨が再開され,あわせてキャッチアップ接種が開始されたが,標準的接種対象の接種率は依然として低水準にある。本稿では,日本における接種率の推移と現状を整理するとともに,接種普及の課題を論じる。

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