特集 産婦人科の未来予想図―これから必要な技術,資格について
総論
4.女性ヘルスケアの未来予想図
小川 真里子
1
M. Ogawa
1
1福島県立医科大学ふくしま子ども・女性医療支援センター(教授)
pp.847-851
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003506
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女性医学(女性ヘルスケア)は,予防医学の視点を交え,すべてのライフステージの女性の生活の質(QOL)の維持と向上を目指す分野である。今後この分野では,エビデンス重視の医療を基盤とした個別化医療の実践や,少子高齢化に対応した女性内科的役割の拡大が加速すると予測される。また,プレコンセプションケアの推進が進んでいるが,同時に入口としての包括的性教育の推進と生涯のヘルスリテラシーの向上への関与も重要である。多様な性の健康課題にも対応し,安心できる受診環境整備も必須となる。人口減少と同時に多様化する社会に適応する女性ヘルスケアの専門家として,基盤となる産婦人科専門医,女性ヘルスケア専門医に加えプラスアルファの専門性の取得が推奨される。

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