特集 産婦人科の未来予想図―これから必要な技術,資格について
総論
1.周産期分野の未来予想図
永松 健
1
T. Nagamatsu
1
1国際医療福祉大学医学部産科婦人科学(教授)
pp.829-834
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003503
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少子化による出生数の減少が続いているが,周産期医療に携わる産婦人科医師の個々の業務負担を見た場合には必ずしも緩和されているわけではない。これは,妊産婦の高年齢化による医療的介入の必要性増加,大都市圏と地域の間での医療格差拡大,出生前診断や無痛分娩などニーズの多様化といった医療の安全や質にかかわる変化と同時に,産婦人科医の構成が若手を中心に女性優位となってきたこと,働き方改革による勤務時間の改善などの労働環境の変化が進行していることなど多要素が複雑に影響している。こうした,現状に対する周産期医療の変革とその未来像について考察する。

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