特集 「ADC時代」の到来―チソツマブ ベドチン,そしてその先へ
5.婦人科がんに対するトラスツズマブ デルクステカン(Trastuzumab deruxtecan)
西川 忠曉
1
T. Nishikawa
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学講座(講師)
pp.663-668
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003447
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ヒト上皮細胞増殖因子受容体2型(HER2)タンパクを治療標的とするトラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)は乳癌や胃癌で頻用される抗体薬物複合体(ADC)であり,婦人科がん領域においてもその効果が期待されている。Phase Ⅱのバスケット型試験などによる開発を経て,近年ではphase Ⅲ試験も実施されており,免疫チェックポイント阻害薬に続くパラダイムシフトを起こす薬剤としても期待されている。本稿ではこれまでに明らかになっているエビデンスのみならず,今後の展望も含め,婦人科がん領域におけるT-DXdの現状について解説する。

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