特集 産婦人科医が知っておくべき疼痛管理のコツ
Ⅰ.麻酔方法
4.頸管ブロック・陰部神経ブロック
竹田 純
1
,
竹田 省
1
J. Takeda
1
,
S. Takeda
1
1順天堂大学医学部産婦人科
pp.245-252
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003326
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産科,婦人科領域で使用されてきた頸管ブロックや陰部神経ブロックが見直されている。その背景には痛みや分娩の恐怖体験は心的外傷後ストレス障害や分娩恐怖症を引き起こすことが知られ,日常診療では痛みを極力抑え,心身ともに安心して受けられる患者中心の医療が重要視されているからである。それに伴い内膜採取,採卵,外陰部の小手術などの麻酔にも注意を払うようになってきた。傍頸管ブロックや陰部神経ブロックは,局所神経解剖を熟知し,理論に基づいた局所浸潤・伝達麻酔の技術習得,実践が大切である。覚醒している患者に行う局所麻酔は,患者を安心させ,痛みに細かく配慮する姿勢が重要であり,会話による患者サポート(verbal support)が必須である。

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