今月の主題 知っておきたいリハビリテーションの技術
脳卒中のリハビリテーション
手術と神経ブロック
千野 直一
1
1慶大リハビリテーションセンター
pp.1072-1073
発行日 1976年8月10日
Published Date 1976/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206686
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脳卒中患者の整形外科的手術と神経ブロックは,脳卒中直後の全身状態がおちつき,保存的なリハビリテーション(以後リハと略す)プログラムにより,麻痺の回復がplateauに達した時点で,さらにその運動機能を高める目的で行われる.
脳卒中後遺症にみられる麻痺の程度も,随意運動の全くないものから,随意運動はあっても,その動きは上肢ではflexor synergy(自動的に動かそうとすると,手指,手関節,肘関節などが屈曲位をとる)の型をとり,下肢では,上肢と逆に,extensor synergyの型をとる.このようなreflex patternにより,上肢では,屈曲筋の緊張が亢まり,腕をのばしてものをつかむ動作ができにくくなる.また,下肢では,下腿三頭筋,大腿四頭筋の緊張が強くなり,歩行時に足を前に出しにくくなる.
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