特集 産婦人科医が知っておくべき疼痛管理のコツ
Ⅰ.麻酔方法
1.静脈麻酔
照井 克生
1
K. Terui
1
1埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科(診療部長,教授)
pp.225-229
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003323
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産婦人科手術・処置に用いられる静脈麻酔は,麻酔深度調節が不適切だと,浅麻酔での痛み刺激により患者が咳き込んだり,嘔吐,誤嚥したりするリスクがある。静脈麻酔薬には概して鎮痛作用がないため,鎮痛薬併用が望ましい。麻酔導入後は舌根沈下と無呼吸が必発であり,適切な気道確保手技と用手換気が不可欠である。カプノグラフはマスク換気が適切かどうかの評価に役立つ。麻酔は周術期管理であるため,術前評価で気道確保困難が予想される患者は高次医療施設に紹介することや,十分な絶飲食時間を確保し,適切に麻酔を行い,麻酔後もモニタリングし,日帰りの場合は退院基準を遵守する。

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