特集 産婦人科にかかわる医用技術の新たな進歩Ⅰ
感染対策
2.ワクチン開発
茨木 保
1
T. Ibaraki
1
1いばらきレディースクリニック(院長)
pp.33-38
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003268
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産婦人科では,HPV,風疹,RSV,百日咳,B型肝炎,インフルエンザ,COVID-19などのワクチンが使われている。これらは,性行為感染症の予防や母子の健康保護などを目的に開発されてきた。HPVワクチンは,E7を標的にしたものが成功せず,その後L1蛋白を用いてVLPを生成する方法によって完成した。現在主流となっている9価のHPVワクチンは,子宮頸がんの原因となるHPV型を90%以上カバーできる。RSVワクチンは,ホルマリンによる不活化ワクチン開発が失敗した後,安定なpre-F蛋白を生成する技術が開発されたことで完成した。GBSワクチンは,莢膜多糖体抗原を用いた6価ワクチンが開発中である。
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