特集 フローチャートでわかる 婦人科外来診療パーフェクトブック
Ⅴ 女性医学
52.骨粗鬆症
岡野 浩哉
1
H. Okano
1
1医療法人社団飯田橋レディースクリニック(院長)
pp.1442-1453
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003189
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
骨粗鬆症治療の目的は骨折の予防にある。わが国での要支援も含む要介護の主な原因の第1位が認知症,第2位が脳卒中,第3位が骨折・転倒であることはすでによく知られている。要介護度は要支援1,2および要介護1,2,3,4,5に分類されているが,どの要介護度区分においても上位3位以内に入っている原因が「骨折・転倒」のみであることはあまり知られていない。上位3疾患のなかで骨折は予防可能でありながら,予防の重要性が十分に認知されていない疾患である骨粗鬆症は高齢化社会において極めて重要である。しかも主病態である骨強度の低下がエストロゲンの減少・欠落に端を発する原発性骨粗鬆症の閉経後骨粗鬆症や続発性骨粗鬆症の性腺機能不全,性ホルモン低下療法治療薬など,婦人科医がファーストコンタクトする機会が多いため,その予防・治療に積極的に関与しなければいけない疾患である。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.