特集 フローチャートでわかる 婦人科外来診療パーフェクトブック
Ⅰ 症候からの鑑別診断
11.性交痛
石田 健太郎
1
K. Ishida
1
1にしじまクリニック(副院長)
pp.1168-1175
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003144
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性交痛は性交前,性交中,もしくは性交後に発症あるいは増悪する外陰部や腟内,骨盤の疼痛を指す。統計によってかなりばらつきがあるものの10~20%の女性が性交痛に悩んでいるとされているが,個人で抱え込みやすい症状であることを考えると実際にはより多くの女性が症状を有している可能性がある1)~3)。性交痛は患者の自己肯定感や人間関係に多大な影響を与え,その結果QOLを著しく損なわせる可能性があるため適切な介入が求められるが4),その一方で原因は患者個人の解剖学的特徴,炎症性疾患,感染症,外傷,内分泌疾患,社会心理的要因など多岐にわたるため,診断と治療は容易ではない。
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