特集 産婦人科医必携 最新の細菌・真菌感染症に対する薬の使い方と留意点Ⅱ
各論
2.破水と早産に対する薬の使い方
-―頸管無力症による破水や早産が予想される例への投薬―
谷垣 伸治
1
,
高屋敷 瑞穂
1
,
石川 美佳
1
,
小林 千絵
1
,
小林 陽一
1
S. Tanigaki
1
,
M. Takayashiki
1
,
M. Ishikawa
1
,
C. Kobayashi
1
,
Y. Kobayashi
1
1杏林大学産科婦人科
pp.125-129
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002857
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早産は,早期新生児死亡の最多の原因である。その主因は,上行性感染による絨毛膜羊膜炎と考えられている。ルーティンの抗菌薬投与は早産を予防せず,前期破水例への抗菌薬投与も母体感染症は減少させるが新生児予後は改善しない。早産が予想される例へは,重度呼吸障害を中心とした全身症候群である呼吸窮迫症候群予防にステロイドを投与する。絨毛膜羊膜炎の病原体診断や感染評価,黄体ホルモンの有用性について検討が進んでいる。
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