特集 産婦人科医必携 最新の細菌・真菌感染症に対する薬の使い方と留意点Ⅱ
各論
3.慢性子宮内膜炎の診断と薬の使い方
木村 文則
1
F. Kimura
1
1奈良県立医科大学産婦人科学講座(教授)
pp.131-136
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002858
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慢性子宮内膜炎は,細菌により惹起されると考えられる持続的なごく軽度の炎症である。組織学的に子宮内膜間質への形質細胞の浸潤をもって診断されることが現在のゴールドスタンダートになっている。慢性子宮内膜炎は,ほとんど症状を認めないことから長らく注目されていなかったが,着床や妊娠予後への影響と着床障害患者や不妊患者においてその診断割合の高いことが報告されている。実際,多くの臨床医が体感されることからも現在大きな注目を集めている。本稿では,慢性子宮内膜炎の信頼性の高い組織学的な診断方法に関する報告と薬物療法について紹介する。
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